猫の首輪 グログランリボンのこと
首輪の影の主役
今回は、猫の首輪に使われている色々なパーツの中から、グログランリボンについてお話したいと思います。
私が作る首輪は、トリミングブレードが主なのですが、それだけで首輪を作ろうとすると、実に頼りなく、強度も弱い首輪になってしまいます。
そこで、登場するのがグログランリボンです。
トリミングブレードや、生地の土台として使用しています。
主役をはることはありませんが、縁の下の力持ちといった存在です。なくてはならないものです。
私が使用しているリボンは、コットン100%のものです。
そして、厳密にいうと2種類あります。
上がグログランリボンで下がペタシャムリボンです。
グログランリボン
日本大百科全書によりますと、もとは縦糸(たていと)に細い生糸を使い、緯糸(よこいと)に太い生糸、または梳毛糸(そもうし)を一度に数本ずつ引きそろえにして打ち込み、撚(よ)り方向に太い畝(うね)を出した織物であったが、のちに木綿や化合繊を使ったものもできた。この横の畝は、高くて丸みがあるのが特徴で、横張りのある生地である。一般に仕上げは堅くて手ざわりはこわい。この性質を利用して、婦人用コート、服地、縁飾り、リボンなどに使われる。とのことです。
簡潔にいうと、グログランとは、固く密に織られた、横方向に「うねり」のある平織りの織物のことですね。「グログラン」とはフランス語でgros=粗大な、grain=木目 からその名がつきました。つや・光沢があり、高級感がある素材です。私の憧れのイヴサンローランも、オートクチュールでシルクのグログランの生地を沢山使用していました。
とても柔らかいリボンです。
ペタシャムリボン
ペタシャムリボンもグログランリボンと同じ織り方です。
違いは、リボンの両端の処理にあります。
グログランリボンは、両端がまっすぐですっきりしているのに対して、ペタシャムリボンは、両端に凹凸のうねりがあります。
このうねりがあることでグログランよりもかわいらしさが出ていると思います。
リボン自体も、少し張りがあり、幅も、この山型のために少し広くなっています。
リボンの使い分け
この2種類のリボンの首輪における使い分けですが、これは、色見だけです!!
はい、はっきりいってトリミングブレードに合う色を、2種類のリボンから選んでいるだけです!
初めは、グログランリボンから選んでいたのですが、ブレードに合う色見がなくて、色々と探している中、ペタシャムリボンを見つけたのです。
何かもっと素晴らしい理由があっても良さそうですが、単純な理由で失礼しました!
トリミングブレードによっては、ペタシャムリボンの山がちらりと見えて、表情豊かにもなります。
このグログランリボンの色見の使い方によって、首輪に色々な表情を出すことが出来ますので、私の首輪作りには欠かせない存在なのであります。